私が勤めていた会社はとても古風な考えの会社だった。女子社員は地元採用で、一般職としてしか採らない。定年まで勤めるなんてことはほとんどない。入社するまでそんな会社だとは知らなかった。
入社式の日に人事部長に言われた。「会社の人と結婚して寿退社するといい。」と。入ったばかりでこれからという時にもう退職の話。耳を疑った。結局戦力としてではなくお茶くみ、腰かけ程度にしか思われていないのだ。実際社内恋愛で結婚する人がほとんどで、22歳で入社して30歳までいる人はあまりいなかった。30歳になろうものならもうお局様だ。仕事を覚えてやっと1人前になった・・・と思ったら退職していくという感じ。
だから仕事内容もたいして責任のあることは任せてもらえなかったし、5時には必ず退社していた。
ところが不況の波が押し寄せ、呑気に仕事をしている場合ではなくなった。怖い上司にかわり、いきなり難しい仕事を押し付けられる事態に。フレックスをうたっている会社だったので残業手当もでない。仕事は増えたのにお給料はスズメの涙ほどだった。たいした仕事をしていないならそのお給料でも仕方がないが、仕事量は爆発的に増えて、月締めの時は土日も出社しなければならなくなった。辛い日々が続いた。こんなことになるのなら総合職で入った方がよかった。結局会社の思惑通り、社内の人と結婚して寿退社することになった。寿退社でも相手が社内と社外では金額が違うという。6年弱勤めた会社だったが、こんな古い考えの会社は私には合っていなかったと思う。